静岡旅行 「天城越え」

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「伊豆の踊り子」像

「浄蓮の滝観光センター」入り口に建っているのが、小説「伊豆の踊り子」の中で主人公と知り合った旅芸人一座の踊り子と歩いたという天城越えの場面を記念した像です。

三浦友和と山口百恵の映画「伊豆の踊り子」のイメージがあったので、この像の二人を見たとき、随分幼いな、という印象を受けました。

調べてみると、小説の中では主人公は二十歳の東大生、そして、踊り子、薫は14才でした。

なるほど、この像の受ける印象そのものです。

人気俳優の演じた「伊豆の踊り子」ではなく、この像の二人に思いをはせながら、もう一度、「伊豆の踊り子」を読んでみたくなりました。

 

 

 

 

 

 

浄蓮の滝

「浄蓮の滝」の名称は近くの山中にある浄蓮寺が由来だそうです。

深い樹木が生い茂る中、玄武岩の崖にかかる高さ25m、幅7mの滝は「日本の滝百選」に選ばれています。

 

 

展望デッキからの望む浄蓮の滝

 

 

 

 

 

浄蓮の滝にまつわる恐ろしい「女郎蜘蛛の伝説」

伊豆の天城山中にある浄蓮の滝は、千古の大木が生い茂り、滅多に人が入ることもない場所です。

ある時、他国のキコリが千古の大木に目をつけて、滝の傍の大木に斧を打ちこみ始めました。

ひと休みしようと、切株に腰かけて煙草を噴かしていると、いつ現れたのか1匹のジョロウグモが、キコリの足許に糸を繰り出しています。

キコリは見るともなしにその光景を見ていましたが、やがて仕事に戻ろうと思い、足にからめられたクモの糸を切株に巻きつけて立ち上がりました。

と、突然凄まじい地響きが鳴り響き、糸をからげられた切株がごそっと引っこ抜かれ、あっと言う間に滝壺に引きずり込まれてしまったのです。

キコリからこの話を聞いた人々は、「浄蓮の滝の主はジョロウグモに違いない」と噂し、それからと言うもの、この滝に近づく者は絶えてしまいました。

それからしばらくしたある日、また別のキコリが浄蓮の滝にやって来て、大木を切る為に斧を振るい始めました。

木を切り倒し、昼飯を食べているキコリの足元に、いつかと同じようにジョロウグモがやって来て、同じように糸をからげました。

キコリは昼飯を食べ終わった後、クモの糸を切株にからげて仕事に戻ろうと立ち上がると、突然凄まじい地響きと共に切株が根こそぎに引き抜かれ、突き立ててあった斧もろとも滝壺に引きずり込まれてしまいました。

驚いたキコリは、引きこまれた斧を取り返そうと思わず滝壺に飛び込みました。

すると、水中に見た事も無い美しい姫が斧を持って立っていて、

「浄蓮の滝の廻りの木を切ってはなりませぬ。そして、今日の事は誰にも語ってはなりませぬ。約束を守るなら、貴方の斧は返しましょう」と言って、キコリに斧を返してくれました。

キコリは家に帰ると、姫との約束を守りその日の事を誰にも語らずに過ごしていましたが、ある時、振る舞い酒に酔ってつい口が滑り、浄蓮の滝で出逢った姫の事をすっかり話してしまいました。

すると、話し終わると同時にキコリはポックリと死んでしまったのです。

こんな事があってからと言うもの、人々は浄蓮の滝の主のジョロウグモを恐れ、滝に近付く者はいよいよ居なくなってしまったと言う事です。

天城山隧道(旧天城トンネル)

 

川端康成の小説『伊豆の踊子』ゆかりのトンネルです。
苔むしてひっそりとたたずむ天城山隧道には、昔の空気がそのまま残っています。

 

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